バスケットボールの写真を撮るために知っておきたいこと 初心者におすすめのカメラとレンズは?

2018年5月13日

ミニバスや部活のバスケットボールなど、子供たちの活躍を写真に残したい。でもコンパクトデジカメだと上手く撮れないし、一眼レフは高価だし難しそう。

最近こんな悩みを聞くことがあるのですが、コツさえつかめば一眼レフでも簡単に撮影できます。
私が子供のバスケを撮影した経験から、デジタル一眼レフカメラ初心者におすすめの方法を考えてみました。

なぜ普通のデジカメでバスケを撮るのが難しいの?

バスケットボールは

  • 選手(被写体)の動きが速い
  • 体育館はあまり明るくない
  • 試合中にストロボを使えない

という環境で撮影することが多いですね。これらが普通のデジカメで撮ると「すごく暗い」とか「手振れしている」といった写真になってしまう理由なんです。

初心者が簡単に撮る方法

あまりお金をかけずに、簡単にバスケの写真を撮れる様になりたい!

  1. なるべく安価で
  2. カメラは軽くて
  3. 構えてシャッターを押すだけ

が良いですね。
これを実現する方法を考えた結果、初心者向けに良さそうなカメラとレンズは下表になりました。
※ 価格は2018年3月管理人調べ

Canon Nikon
カメラ EOS Kiss X8i
レンズキット
D3400 AF-P 18-55 VR
レンズキット
レンズ 単焦点レンズ
EF50mm F1.8
単焦点レンズ
AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G
レンズ
フィルター
Kenko
49mm PRO1D
Kenko
52mm PRO1D
上記価格計 ※ 約73,000円 約76,000円

単焦点レンズはバスケ撮影用としてF1.8で安価な通称「撒き餌レンズ」、カメラはAPS-Cの入門用で価格優先で選びました。ただし選手の集合写真や普段撮りを考えると単焦点レンズだけでは使いづらいので、カメラはレンズキットにしています。

Canonの単焦点レンズ EF50mm F1.8(カメラはEOS 80D)を使って、中学校の体育館で撮った写真がこちらです。

EF50mmF1.8で撮ったバスケの写真

撮影時は体育館のカーテンが開いていて比較的明るい状況だったので、SS1/800, F1.8, ISO1600です。このくらい明るいと、ISO3200までしか対応していない古い一眼レフカメラでも、レンズだけ準備すれば撮影できますね。
元の画像サイズが6000×4000なので、トリミングしても画質はそこそこです。このレンズで撮影した記事はこちらです。

■Canon

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■Nikon

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バスケの写真を撮るために知っておきたいこと

デジタルカメラの中にはイメージセンサー(撮像素子)があり、これにレンズから入ってきた像(光)が当たることで写真を撮影します。

写真の明るさは、「イメージセンサーの感度(ISO感度)」と「レンズを通してイメージセンサーに入ってくる光の量(露出)」で決まり、撮影環境に合わせて最適値に設定する必要がありますが、デジタルカメラが自動でやってくれるので普段はほとんど気にする必要はありません。これを「自動露出(AE)」機能といいます。

でも、明るい場所で止まっている物(人)を撮る時は良いのですが、「スポーツ」や「夜景」などの特殊な状況で撮影するときは、各々に合わせたAEとレンズを使う必要があります。

バスケットボールの撮影で、

  • 選手が速く動くので、シャッタースピードは1/500より速く設定
  • 体育館は暗いので、最低でも開放F値2.8のレンズが必要

といったことは、写真の明るさを適正にするために必要なことなので、その理由を知っておきたいですね。

露出

露出とはイメージセンサーに入ってくる光の量のことを言い、「シャッタースピード」と「F値」の組み合わせで決まります。

シャッタースピード

シャッターが開いている時間、すなわちイメージセンサーに光が当たっている時間です。この時間内に被写体が動いているとその動いている状態が全て写真に写ってしまうので、いわゆる「被写体ぶれ」という写真になってしまいます。そのため、バスケットボールなどの早く動いている人を撮影するときは、シャッタースピードは、最低でも1/500〜1/800程度に設定する必要があります。

  • シャッタースピードが速いと光を取り込む時間が短いので、イメージセンサーに入る光の量が減る
  • 暗い体育館の中なので、もともと光の量が少ない

という撮影に不利な状況を補うためには、レンズから入ってくる光の量を多くしなければなりません。そのために明るい(開放F値が小さい)レンズが必要になります。

F値(絞り値)

レンズの中には、イメージセンサーに入る光の量を調節する「絞り」という穴があります。絞りは穴の大きさを変えることができ、その大きさをF値(絞り値)という数字で表しています。F値が小さいほど絞りは開いて穴が大きくなり、多くの光がイメージセンサーに入ってきます。

絞りを一番開いた状態を「開放絞り」、そのときの絞り値(F値)を開放絞り値(開放F値)といい、これはレンズによって決まります。

開放F値が小さいレンズほど絞りを大きく開くことができるので、バスケットボールの撮影では最低でも開放F値2.8、できれば1.8以下のレンズ使うのが望ましいです。

シャッタースピードとF値の関係

露出=レンズの絞り(光が通るところ)の面積 x シャッタースピード

で表されるので、絞りの面積を2倍にしてシャッタースピードを半分にすることでも同じ露出で撮影することができます。

例えば次の3通りの露出は同じになります。

  1. 絞り=F4 シャッタースピード=1/250
  2. 絞り=F2.8 シャッタースピード=1/500(1の半分の時間)
  3. 絞り=F5.6 シャッタースピード=1/125(1の2倍の時間)

シャッタースピードはそのままの値が2倍/半分になりますが、F値は1.4(√2)倍で表されます。

この様にシャッタースピードを2倍(1/2)にすることを1段速く(遅く)する、F値を1.4倍(1/1.4)にすることを1段絞る(開く)といいます。

最近のカメラは、1/2段や1/3段ずつ細かく変えられる様になっています。

ISO 感度

元々はフイルムの感度を表すものですが、デジカメでも同じ意味合いで使われており、「ISO 100」という様に表されています。

数字が2倍になると感度も2倍(1段上がる)になり、イメージセンサーに当たる光の量は半分で良くなります。

最近のカメラはISO 25600程度まで対応しています。

※ISO感度を上げるというのはイメージセンサーの電気信号を増幅することで、このときにノイズも一緒に増幅されてしまいます。そのためISO感度を上げると写真のざらつきが生じることがあります。

バスケを撮影するときの設定

写真の明るさは、ISO感度と露出(シャッタースピード・F値)で決まることがわかりましたね。

これらは、

  • カメラ本体:ISO感度、シャッタースピード
  • レンズ:F値(開放F値)

の性能で決まります。

速い動きの選手を止まった様に撮影するために、シャッタースピードは1/500より早く設定(固定)するので、適正な露出にするために明るさの調整はISO感度とF値で行います。

ISO感度の設定が1段ごとしかないカメラを使う場合は、F値を固定にしてしまうと露出の調整が1段毎になってしまうので、ISO感度とF値をオートに設定するのが良いでしょう。

余裕があれば、シャッタースピードを1/1000などもっと早くしてみると、また違った感じの写真が撮れます。

開放F値が小さい単焦点レンズを使う

レンズをカメラに取り付ける方法はメーカーごとに異なるので、CanonのレンズをNikonのカメラで使うことはできません。

そのため、レンズはカメラ本体に合った物を選ぶのですが、その時に開放F値の他にもう2つ考慮することがあります。それは「焦点距離(画角)」と「カメラのイメージセンサー」です。

カメラのイメージセンサー

デジタル一眼レフカメラで使用されているイメージセンサーの大きさは、主に次の3種類があります

  • フルサイズ(約36×24mm):画質が良く、主にプロ用(高級機)で使用される
  • APS-C(約24×16mm):カメラ本体やレンズを安価に作ることができるので、アマチュア用の一眼レフカメラで主に使用される
  • マイクロフォーサーズ(約17×13mm):主にオリンパス・パナソニックのカメラで使われている

大きさは フルサイズ>APS-C>マイクロフォーサーズ となっていて、レンズを選ぶ時にはこの大きさを考慮しなければなりません。どのサイズのイメージセンサーに対応しているか ということです。

APS-C用のレンズはフルサイズのカメラでは使用できませんが、フルサイズ用のレンズはAPS-Cのカメラでほぼ使用できます。

しかしこの時はイメージセンサーが小さくなっているので、画角が狭く(被写体が大きく)写ってしまいます。

焦点距離と画角

焦点距離はフルサイズのイメージセンサー(35mmフィルムのサイズ)を基準にして”50mm”とか”300mm”という数字で表され、ズームレンズは”18-135mm”の様に焦点距離の可変できる範囲で表されます。

◆単焦点レンズ

Canon50mm

◆ズームレンズ

Canon18-135mm

焦点距離が、

  • 小さくなると、写る範囲(画角)が広くなり被写体が小さく写る
  • 大きくなると、写る範囲(画角)が狭くなり、被写体が大きく写る

となりますが、前述した様にイメージセンサーの大きさでも変わります。

そのためAPS-C等のサイズで使う場合の画角がわかる様に、「35mm判換算で焦点距離何mm相当」などとカタログなどに記載されています。

例えばCanonの場合、焦点距離50mmの標準レンズを、APS-Cセンサーを使ったEOSシリーズで使用すると、中望遠の焦点距離約80mm(35mm判換算)の画角になります。

バスケの撮影に必要な焦点距離(画角)

近くも遠くも全部撮れるのが理想ですが、一つのレンズではほぼ不可能で、沢山のレンズを使うと高価になってしまいます。

最初に挙げた3つの条件を満たし、暗い体育館の父兄席から試合を撮影することを考慮すると、

  1. なるべく安価で:単焦点の標準レンズ
  2. カメラは軽くて:入門用カメラ+単焦点レンズ
  3. 構えてシャッターを押すだけ:単焦点レンズ
  4. 暗い体育館で撮影:開放F値2.8以下
  5. 試合を父兄席から撮影する:中望遠レンズ

となり、レンズはF2.8以下の単焦点で標準〜中望遠が候補となります。

ここでお気づきと思いますが、単焦点50mmの標準レンズはAPS-Cのカメラで使うと中望遠(80mm前後)です。

撮影に慣れてくると、”もっとズームして撮りたい”と思う様になるかもしれません、そうなったらズームレンズを買い足してもいいですね。

シグマのF1.8 50-100mmレンズはかなり評判が良いです。

下のシグマF2.8 70-200mmは私も使っていますが、暗めの体育館だとちょっと厳しいかな。使ってみたレビューはこちらです。

オートフォーカス、測光

実際に撮影をしていると、

  • シャッターを半押ししてからフォーカスが合うまでの時間
  • フォーカスが合う場所
  • 露出を自動で算出するときに明るさを測る場所

などが気になってきます。

今回選んだ入門機では、正直これらの性能は”最高”とは言えません。もっと上のクラスのカメラの方が、速い・選択肢が多いなど性能が良いです。なのでその様なカメラが買えるのであれば、それを選択した方が良いでしょう(若干重くなりますが)。

初心者じゃないけど上手くない私は、さんざん悩んでCanon EOS 80D(APS-Cの上のクラス)にしました。腕前が足らない部分をカメラが補ってくれていることが多々あります。

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まとめ

安価なF1.8の単焦点標準レンズを、APS-Cイメージセンサーを搭載した入門用デジタル一眼レフカメラで使う。これがバスケの写真をこれから撮影する初心者の方へのおすすめになりました。

デジタルカメラは何枚撮ってもお金がかかりませんので、失敗を恐れずに沢山の写真を撮って、撮影に慣れてましょう。ピントを合わせたつもりでも合ってなかったり、うまくタイミングが合わなかったり、、、経験しないと上手になりません。私もまだ失敗ばかりで、きちんと撮れた写真はほんの一部です。

ミニバスから高校まで続けたら最長11年、続けていると新しいカメラやレンズが発売され、撮影は上手になっていきます。そうしたらズームレンズを追加したり、高機能のカメラに変えてもいいですね。

今回紹介したこと以外に、オートフォーカスや測光の設定など色々あるのですが、それはまた別の機会に。

沢山の思い出を残しましょう!

■Canon

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■Nikon

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