安くて便利なシリコンスプレー おすすめの使い方と5つの注意点
友人から、シリコンスプレーって便利だよ と聞いたので使ってみました。
確かに便利でしかも安い!200円以下で買えるものもあります。でも使い方を間違えると、怪我や電気製品の故障などを引き起こす事があるので、注意が必要です。
実際に使ってみて、良かった事・注意点などを紹介します。
シリコンスプレーとは
シリコンとシリコーン
同じ様にみえて実は違うもの。
シリコンスプレーに使われているのは、後者のシリコーンです。
シリコン(silicon ケイ素)は半導体の材料などに使われるもので、シリコーン(silicone )はシリコンを元にして造られた化合物です。
シリコンスプレーを吹き付けるとそこにシリコーンの膜ができて、滑りが良くなります。
その他にも、
- 無色無臭
- はっ水性がある(水をはじく)
- 耐油性、耐熱性に優れる
- 安全性が高い
という特長があり、調理器具・雑貨・化粧品などにも使われています。
潤滑油(オイル)やグリスの様に匂ったりベトつきません。
シリコンスプレーには無溶剤、石油系溶剤といったタイプがあり、樹脂や化学繊維など材料によっては石油に溶けてしまうので、使用できるものをきちんと確認してから使いましょう。
今回私が試したのはこちらの無溶剤タイプのスプレーです。
使用する際の5つの注意点
1.直接吸い込まない
スプレーしたときにガスが跳ね返る事があります。スプレーは出来るだけ屋外でやり、それを吸い込まない様にしましょう。
2.火気厳禁
高圧ガスを使っているので、火と高温に注意が必要です。
3.床を保護する
床に着くと、とても滑り易くなり危険です。できるだけ直接スプレーするのではなく、ティッシュや布にしみこませて塗るように使った方がいいです。
スプレーを吹き掛けたときに周囲に飛び散る事があるので、床に新聞紙を敷くなど必ず保護しましょう。
もし床に着いてしまったら雑巾にクレンザーを付けて拭くと、かなり滑りがおさまります。
雑巾で拭く時にも、シリコーンを拡げない様に注意しましょう。
4.自転車に使うときは注意 リムにつかない様に!
ブレーキは摩擦力を使っているので、ここに付着するとブレーキが効かなくなってしまいます。
汚れ難くするために自転車にスプレーしてリムに付着してしまうと、ブレーキシューで挟んでも滑ってしまいます。
絶対にリムとブレーキシューに使ってはいけません。
5.電気製品・光学製品に使わない
シリコーンが電気製品に付着すると、その動作熱でシロキサンという物ができます。シロキサンは電気を通さないので、電気の接点・スイッチ・プラグなどが動作不良を起こして故障してしまいます。
またシロキサンがレンズに付着すると、曇ってしまうことがあります。
電気製品・光学製品に使ったり、そばでスプレーしない様にしましょう。
シリコンスプレーを絶対に使ってはいけないところ
すこし繰り返しになりますが、絶対に使っていけないところがあります。
床
床にシリコンスプレーが付くと、簡単に滑って転んでしまいます。
最悪の場合、後ろに倒れて頭から落ちて死んでしまいます。
・絶対に床に付かない様に使う
・床に付着したらクレンザーなどを使って滑らないようにする
ブレーキ
・自転車のブレーキ、タイヤのリム
・自動車のブレーキディスク、ドラムブレーキ
などにシリコンスプレーが付着すると、ブレーキが利かなくなります。
車や自転車がブレーキが利かずに止まれなくなると、大事故になります。
絶対にブレーキ部分にシリコンスプレーを使ってはいけません!
水をはじく(防水スプレーの代わりに使う)
防水スプレーの代わりに使ってみます。
傘やレインコート
傘にスプレーしてみました。左の赤枠がスプレー無し、右が有りです。
無しは水が玉になって傘に付着していますが、スプレーした方は流れ落ちて水が付いていません。
きちんと水をはじいています。
服・手袋・靴は防水スプレーを使った方が良い
服や手袋、靴といった通気性が必要なものには、シリコンスプレーは適しません。シリコーンの膜を作ってしまうので通気性が損なわれてしまいます。
これらにはフッ素系の防水スプレーを使いましょう。
私はまだ使っていませんが、以下の物が良いみたいです。
衣類や布用のフッ素系防水スプレーです。
スニーカー用として発売されていなすが、革、スエード、ヌバッグ、合成皮革などにも使うことができます。
服、革靴用です(起毛革もOK)
スエード用はこちら
滑りやすくする
引き出し
最近の棚の引き出しにはローラーを使ったものが多いですが、昔のは木と木で滑らせるものがあります。
この動きが悪くなったところにスプレーして動きが滑らかになりました。
マウス
マウスの滑りが悪くなったらティッシュにスプレーして、滑らせる面を掃除すると滑らかに動く様になりました。
椅子
ダイニングチェアの動きが悪くなって床を傷つけるので、百均で買ったカバーを足に付けています。でも動きがちょっと渋いので、このカバーにスプレーしてみました。
でも動きは今一つ。床にシリコーンが付いてしまう感じで床が滑るのでちょっとお勧めできません。
フェルトのパッドを試してみようと思っています。
関連記事:フローリングを傷つけない様に椅子を滑りやすくする WSKTOP-JPのフェルトパッド
食器棚のドア
食器棚のドアに隙間をふさぐパーツが付いているのですが、動きが硬く強めに閉める必要があったのですが、この接触部分に塗って軽く締まるようになりました。
ハサミ
ティッシュに染み込ませてハサミの刃を掃除する様に塗ります(手を切らない様に注意!)。
動きがスムーズかつ切れ味が良くなりました。
まとめ
今のところ使ってみて良かったのは傘の防水、マウス・引き出し・棚の扉、ハサミの滑りです。その他にもファスナー、襖・障子の滑り、ベビーカーのタイヤなどにも有効な様です。
使う上で注意しなければならないことがありますが、200円だったのでそれなりの価値はありました。
先端についていた細いノズルは、収納場所がなくいつの間にか無くなってしまいましたので、ノズルを蓋に収納できる呉工業のシリコンスプレーも評判が良いのでこちらを使ってもいいですね。